disguise oneself as woman.

僕の中にある、ぼにゃりとした黒いものは、思ったより黒くはなくて、灰色よりも白い。
白さとかおり。
ああ、かおり。君は今、どこにいるのか。なぜ、歯を食いしばり。君は行くのか。


かおりさんが、僕の理想の人だったら、僕たちはこんな風になってなかったかもしれない。
でも、理想の人だったら、僕は君に猛烈なアタックをして、たぶん、嫌われていただろう。
だから、これでよかったんだと思う。


そう思えるようになったのは、いつからだろう。
自然と手が伸びていたあの頃。髪の毛も伸びていたあの頃。静香にやられてノビていたあの子。老人の蕎麦が嫌いで、自分から蕎麦を伸ばしていたあの頃。うどんが好きなのに、それをひた隠していたあの頃。


その手は、自然というよりやや不自然な形で、彼女の股間を通りすぎた後、僕の股間に到着した。


もしもし、元気ですか?
いえいえ、私は元気ですよ。